介護職には、生活援助と身体介護の2種類の業務があります。
生活援助とは、要介護者の衣類の洗濯や居室の清掃、食事作りや買い物などを指します。
特に、要介護者がいる居室をきちんと片付けることは重要です。
床の上に散らかした物を放置しておくと、身体の不自由な要介護者が足を引っ掛けたり躓いたりして転倒する原因となります。
そのため、室内をくまなく見渡して倒れたりズレたりしている設置物がないかチェックすることが不可欠です。
また、要介護者にはそれぞれ独自の生活スタイルがあるので、そのスタイルを尊重してできるだけ普段通り快適に過ごせるよう配慮しなければなりません。
介護職が自己流の片付け方や調理をして、要介護者の生活スタイルを壊さないよう気配りすることが必要です。

食器洗いも、食器を洗っておけば良いというものではなく、整然と並べて乾かすようにしましょう。
乱雑に並べた食器類は、要介護者が目にしただけでストレスになるのです。
飲みかけのペットボトルの蓋などもきちんと閉めて、要介護者が誤ってペットボトルを倒してもこぼれないようにするなどきめ細やかな配慮が欠かせません。
買い物については、要介護者のお金を預かる場合は特に慎重な対応が必要です。
認知症の要介護者など、お金の管理が困難になっている場合は、介護職員が横領したのではないかと疑うこともあるからです。
要介護者に丁寧な説明をするほか、介護事業所とも綿密な連絡を取って明確な対応を心がけましょう。